2017年5月14日の埼玉★浦和ギターカーニヴァルを400倍楽しんで頂けるよう、出演アーティストの魅力を数回に渡りご紹介しております!前回に引き続きお送りする、実行委員の高橋龍一です。
日本におけるカントリー・ブルースギター/フィンガーピッキングの第一人者、打田十紀夫さんを独自の目線でご紹介いたします!
打田十紀夫さんは19歳の時に、アメリカのギタリスト「ステファン・グロスマン」のレコードに出会い、アコースティック・ギターの音楽にのめり込んだそうです。ステファン・グロスマンは1970年代、それまで主に伴奏楽器だったアコースティックギターを、ベース・リズム・メロディを一人で奏でるフィンガー・スタイル・ギター・ミュージックへ発展させた功労者の一人。打田さんは、そのカントリー・ブルースギターの巨匠ステファン・グロスマンに師事し、1987年にロサンゼルスで共演を果たしました。日本での数々のツアーを経て、2007年には師匠グロスマンとのデュエットCD『Bermuda Triangle Exit』もアメリカでリリース。
海外アーティストとも継続的にジョイントライブツアーを行われており、2011年10月米ミシシッピ州グリーンウッドで開催された「ロバート・ジョンソン生誕100周年記念フェスティバル」にも出演されて、国内外のファンも多く、『モリダイラ楽器/フィンガーピッキング・デイ』や『楽器フェア』などなど、アコースティック・ギター関連のイベントでも決して欠かせない存在です!
そもそも!この耳慣れない「カントリー・ブルース」とはなんぞや!?
簡潔にご説明しましょう!
皆さまは「ブルース」という音楽ジャンルは聞いた事がありますか?
19世紀後半に米国深南部でアフリカ系アメリカ人の間から発生した音楽のひとつです。
イメージはこちら。
「カントリー・ブルース」とは、一言でざっくり言うならば、アコースティックギターで「ブルース」を奏でる事ですね!
さて、先ほど十紀夫さんの略歴のごく一部を書かせて頂きましたが、僕が最も驚いたのはやはり「ロバート・ジョンソン生誕100周年記念フェスティバル」出演です!若輩者の僕でもロバジョンの名前は聞いたことがあります!
ロバート・ジョンソンはロックの前時代、第二次世界大戦前に活躍し、アコースティックギター一本でアメリカの大陸中を渡り歩いた伝説のブルース・ギタリストです。27歳の短い人生でした。。。
エリック・クラプトン含む、数々のギタリストが崇拝したことでも知られています!
そんな海外伝説のギタリスト・イベントに日本人が出場するなんて、、、、
すごすぎる。。。
では、そんな世界を魅了する十紀夫さんの演奏を一緒に聴いてみましょうーー!
1:22あたりからテンポアップして軽快なリズムになるのも良いですよね!
この演奏はスライドバーを使用した演奏ですね!
スライドバーとは???
上の動画で十紀夫さんが左手の小指に付けている筒状の道具の名称です!
巨匠の演奏にすっかり影響されてしまったのは、普段僕がギター講師を務めている、音楽教室ギターレ&エアストの同じくギター講師の山崎恭兵!
早速スライドバーを装備。
早速巨匠の真似事をしてみる
が!
スライドバーを使うと普通の弾き方と違って正しい音程が取りづらく、とても難しい…涙
十紀夫さんは簡単そうに弾いていますが、確固たるテクニックがあるからこそなんですね!!
ちなみに十紀夫さんモデルの「ジャイアント・ボーン・バー」というスライドバーも商品化されています!
打田十紀夫さん公式ネットショップはこちら
また、巨匠の意外な素顔ですが大のプロレス好きで、中でもジャイアント馬場さんを敬愛されているそうです。
ご自身のブログなどでもチェック!
このスライドバー「ジャイアント・ボーン・バー」はそこから命名されているのかもしれませんね!!
前記した師匠のステファン・グロスマンが十紀夫さんへ丁寧に音楽の本質や歴史的背景を大切に伝えたように、スライドバーを用いたギタープレイやカントリー・ブルースを広く、丁寧に伝える。
日本であまり知られていなかったこのジャンルを牽引してきた「第一人者」=「打田十紀夫」と言っても過言ではありません。
そんな打田さんのギター教則本もズラリとリリースされているので、ギターは弾きは要チェックですよ!!
先程スライドバーにチャレンジした山崎は「まるごと1本!ボトルネック・スライドギター」のDVDを実際に持っていました!
最新作のCDはキングレコードからのリリース!!
こちらはカントリー・ブルースギターに根差した巨匠が、日本の伝統的ともいえる名曲をアコースティックギターのインストアレンジでカヴァー。
要チェックです!
打田十紀夫さんは、今の音楽の「ルーツ」と言えるものにひたすら情熱を注ぎ、アコースティックギター界に貢献されている方です。長年に渡って培われてきたテクニックやそのバックボーンから放たれるギタープレイはまさに「巨匠」と呼ばれるにふさわしいものではないでしょうか。
5月14日ギターカーニヴァルで巨匠にお会いできる事が僕は楽しみで仕方がありません!
ルーツ音楽に根差した打田十紀夫さんのギタープレイ、お見逃しなくーーーー!
高橋龍一